システム開発におけるプロジェクトの目的とシステムの目的の違い

Photo by Aron Visuals on Unsplash コンサルティング
Photo by Aron Visuals on Unsplash

 

社内向けおよび社外向けのシステムを開発する際のプロジェクトを想定している。社内向けは主にERPやCRMなど、社外は各社事業の顧客向けシステムとなる。

新規で”システム開発のプロジェクト”を立ち上げる際、プロジェクト計画として目的を考え、定義されていることと思う。しかし、定義された目的が「プロジェクトの目的」なのか「システムの目的」なのか、曖昧もしくは区別されずに決められていることが見受けられる。

そこで、本記事では、システム開発プロジェクトにおける、プロジェクトの目的とシステムの目的の違いについて考え、述べたい。

 

何が違うのか

 

プロジェクトの目的は、なぜプロジェクトを立ち上げたか?の問いに対する回答である。

一方で、システムの目的は、なぜシステムが必要なのか?の問いに対する回答である。

2つの目的が一致する場合もあれば、まったく異なる場合もある。それぞれを詳しくみていきたい。

 

プロジェクトの目的の事例

 

プロジェクトの目的とは、なぜプロジェクトを立ち上げたのかである。

プロジェクト計画においては、プロジェクトを立ち上げる動機(背景)が非常に重要となる。理由もなく、予算を投入してプロジェクトを計画することはなく、またシステムを開発することは無い。

では、プロジェクトを立ち上げる動機の一例をあげてみる。

 

  1.  中長期計画を達成したい
  2.  新しい収益の軸をつくりたい
  3.  プロジェクトを通じて開発者のスキルを向上させたい
  4.  基幹業務の標準モデルを作りたい
  5.  顧客に依頼された

 

などが挙げられる。

社外向けのシステムであれば顧客から得られる収益を狙った目的が書かれやすく、社内向けのシステムであれば社員の作業を改善する内容が明記されることが多い。

上記を個社それぞれの言葉で明文化したものが、プロジェクトの目的にあたる。

 

システムの目的の事例

 

一方、システムの目的はなぜシステムが必要なのかである。

社外向けの、収益をあげるためのシステムであれば、収益の対価としてのユーザーの価値が入る。

たとえば、つぎのような目的があげられる。

 

  1.  顧客の顧客管理業務を効率化させるため
  2.  顧客のコールセンター業務を自動化させるため
  3.  社内の生産管理業務をシステムで一元管理するため
  4.  経理の請求業務を効率化するため

 

システムの目的には、対象ユーザーの課題解決が明文化される。社外向けシステムであれば顧客が抱える課題の解決を、社内向けのシステムであれば社員が抱える課題の解決があげられる。

システムが存在することで誰のどのような課題が解決されるのか。それがシステムの目的である。

 

目的が異なるケースと同一のケース

 

プロジェクトの目的とシステムの目的は、異なるケースと同一のケースがある。

異なるケースの例をあげてみる。

 

プロジェクトの目的は中長期計画売上達成のためであり、システムの目的は顧客のコールセンター自動化のためである

 

同一になるケースもある。

 

プロジェクトの目的およびシステムの目的は、経理の請求業務を効率化させることである

 

プロジェクトごとにきっかけや狙いどころは様々である。システム開発におけるプロジェクトの目的およびシステムの目的をそれぞれ明確にしたうえで、プロジェクトを立ち上げることが重要となる。

プロジェクトの目的は組織として達成したいことを、システムの目的はターゲットユーザーの課題解決を書くことが多い。

今後プロジェクトを企画される際に参考にして頂ければ幸いである。

タイトルとURLをコピーしました