システム刷新の有無と範囲にみる業務改善(BPR)プロジェクトの分類と特徴

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昨今、大小問わず様々な企業が業務改善(BPR)に取り組まれています。

本記事では、業務改善プロジェクトの分類と、それぞれの特徴を整理してみたいと思います。

 

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システム刷新の有無と範囲にみる分類

 

業務改善プロジェクトを分類する軸として、これまでのコンサルティングプロジェクトの経験上よくみる軸で分類してみます。

 

それは、

1.システムの刷新を見据えた業務改善なのか否か

2.全社を巻き込んだ業務改善なのか部門単独のものか

の二軸です。

 

表にあらわしてみましょう。

 

表. システム刷新の有無と範囲にみる業務改善プロジェクトの類型

全社的な実施部門単独で実施
システムの刷新を見据えた業務改善ERPの全面刷新プロジェクト など営業支援システムの刷新 など
システム導入を伴わない業務改善商品開発プロセスの業務改善 など経理業務の改善 など

 

システムの刷新を見据えた全社的業務改善プロジェクト

 

1つ目の類型は、システムの刷新を見据えた全社的業務改善プロジェクトです。

もっとも良くあるのは、統合型基幹システム(ERP)の導入もしくは刷新が挙げられます。

 

体制や期間は?

 

経営企画部門、経理部門あるいは情報システム部門がプロジェクト事務局を組成し、経営層が主導していくのが特徴です。

IT系のコンサルティング会社がPMOとして参画し、プロジェクト計画立案やヒアリング、プロジェクトの進捗管理などを担うことがあります。

期間は短くても1年、長い場合は2年あるいは3年程度要します。

はじめに現行業務を分析し、課題を洗い出し、課題解決が可能なERPパッケージを選定し、導入とともに業務改善を狙うという進め方が多いです。

 

システムの刷新を見据えた部門単独の業務改善プロジェクト

 

二つ目の類型は、システムの刷新を見据えた部門単独の業務改善プロジェクトです。

例えば、営業案件の管理業務をシステム導入とともに改善するプロジェクトや、倉庫管理業務をシステムとともに改善するプロジェクトなどが挙げられます。

 

体制や期間は?

 

業務部門が主導していくのが特徴です。業務部門の予算のなかで実施されますので、部門長がプロジェクト責任者となり、業務部門のなかで選抜されたメンバがプロジェクトマネージャーやプロジェクトメンバーとして参画します。

部門が比較的大きい場合はITコンサルティング会社がPMO参画することがあり、小さい場合は社内だけで進めることがあります。

期間は3ヶ月から1年程度要します。

課題はプロジェクト発足前に顕在化していることが多く、課題を解決してくれるパッケージ/サービスの選定をおこない、システムの導入とともに業務改善を狙うという進め方が多いです。

 

システム導入を伴わない全社的な業務改善プロジェクト

 

3つ目の類型は、システム導入を伴わない全社的な業務改善プロジェクトです。

比較的歴史の長い会社で業務を積み重ねてきたが、幹となる業務がそもそも作られていないと感じられる場合や、ERP導入ありきではなく、業務を見直すことでパッケージの問題ではないのではないか、などと感じられる場合によくあるプロジェクトです。

業務を積み重ねてきたが「なんとなく」仕事をしていて、きちんとした業務ルールがなく属人化しているという課題感を、おもに経営層のかたが抱かれるケースが多いです。

また、ERP導入に数億円かけて改善するのではなく、そもそも業務のやり方自体を見直してから、システムの入れ替えを考えたほうが良いのではないか、とこれも経営層の方が考えられるケースが多いです。数億円に見合う効果が見えづらいということも背景にあります。

 

体制や期間は?

 

経営企画部門あるいは経理部門などが主導するケースが多いです。

全社的な業務改善を社内単独ですすめるには相当なエネルギーと経験が求められるため、外部のコンサルティング会社をPMOとして進めます。

期間は6ヶ月から1年程度を要します。

現行業務の分析から課題の抽出、解決方針の決定と進められます。解決方針が決まったあとは、担当部門ごとにリーダーを決めて、並行して課題解決がおこなわれます。

 

システム導入を伴わない部門単独の業務改善プロジェクト

 

最後は、システム導入を伴わない部門単独の業務改善プロジェクトです。

例えば、経理部門で請求業務の改善プロジェクトや、営業部門で日報管理の改善プロジェクトなどがあります。固有業務の改善も多々ありますので、この類型はプロジェクトの種類が無数にあります。

 

体制や期間は?

 

担当部門の部門長か、あるいは業務担当者の長が主導するケースが多いです。

小規模なプロジェクトのため、コンサルティング会社が入るケースは限定的です。

期間は3ヶ月から6ヶ月程度です。

課題が顕在化してからのプロジェクト発足となりますので、解決方針を部門内で議論し、実行までをおこないます。規模は小さく、短期で終えるプロジェクトになるのが特徴です。

 

まとめ

 

業務改善プロジェクトの類型はいかがでしたか?

これらの類型は、誰が業務改善プロジェクトをはじめたいと思うか、すなわち、誰が課題を感じているか、によって、どの分類となるかが決まることが多いです。

経営層なのか、業務部門なのか。

本記事から、業務改善プロジェクト類型の特徴をつかんで頂ければと思います。

 

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