要求定義・要件定義を学べる本の一覧まとめ

要求・要件
スポンサーリンク

 

要求定義および要件定義を学べる書籍を一覧化しました。

 

要求と要件、使い分けに意味があるのですか?

そうですね。誰の目線か、で変わります。

要求はシステムを依頼する側がほしい特性

要件はシステムを開発する側と合意した特性

ですね。

 

 

 

※ 「特性」には機能やパフォーマンスなどを含みます。

なお、要求と要件については書籍ごとに定義が異なり、使い分けている書籍とそうでない書籍があります。特に英語では”Requirements"で統一されており、使い分けはありません。そのため、海外の書籍では使い分けがなされていません。

なんで日本では使い分けることが多いのかしら?

おそらく、システムを依頼する側と開発する側が明確に分かれている日本の商習慣に起因しているものと思われます。

 

この背景を踏まえながら、書籍を読みすすめて頂けたらと思います。

 

スポンサーリンク

ソフトウェア要求 第3版

 

難易度:★★★ 網羅性:★★★ 必読の一冊

ソフトウェア要求 第3版

ソフトウェア要求 第3版

日経BP社, 700ページ, 2014/10/30
Karl Wiegers、Joy Beatty 
Kindle版あり

 

ソフトウェアの要求定義に関する複数の書籍を出版しているカール・ウィーガーズによる渾身の一作。700ページあります。

第2版から10年の歳月を経て第3版まで版を重ね、内容がより充実。

要求事項そのものの定義から、要求開発のプロセス、ワークショップの開催方法、文書化の方法そして管理プロセスまでトータル700ページと、他の書籍に類をみない内容の充実ぶりです。

要求定義を学習したいと考えている方にとって、必読かつ精読が必要な一冊です。

 

はじめよう!要件定義

 

難易度:★☆☆ 網羅性:★★☆ 初学者におすすめ

はじめよう!要件定義

はじめよう!要件定義

はじめよう! 要件定義 ~ビギナーからベテランまで

 

技術評論社, 184ページ, 2015/2/28
羽生 章洋 (著)
Kindle版あり

 

いきなり700ページの重厚な本はちょっと、という方におすすめの書籍です。比較的定義の難しい用語のひとつひとつを図解で比喩をまじえながら説明されています。

要件定義の全体像をわかりやすく俯瞰的に頭にいれることができます。

本書内で、要件定義として決めるべきは3つあり、UI、機能そしてデータと定義されています。UIも要件定義に入るのか?基本設計に入るのでは?の議論がありそうですが、当書籍では要件定義のひとつとして記載されています。

私もUIを要件定義で決めるのは賛成です。なぜなら、UIを見ながら要件を決めると、議論が活発になり要件を出しやすくなるからです。UIの操作に対して機能を割り当てるという考え方も良いと思います。

ソフトウェア要求ほどの網羅性はありませんが、短時間で全体像を確認したいときにおすすめの一冊です。

 

ずっと受けたかった要求分析の基礎研修

 

難易度:★☆☆ 網羅性:★★☆ 初学者におすすめ

ずっと受けたかった要求分析の基礎研修

翔泳社,271 ページ, 2011/3/1
大森久美子  (著), 岡崎義勝  (著), 宇治則孝 (監修)

 

入門編の書籍をもう一冊紹介します。本書の目的は、

商用開発における要件定義のあり方(観点)を知ること

とあり、また目標は、

要求を分析し要件として定義する過程を経験することを通して、要件定義書作成の観点を知ること

要件定義書からテスト項目を抽出することを通して、要件定義書の観点を知ること

とあります。

要求と要件を厳密に使い分けていることから、受託開発の活用シーンが想定されている内容となっています。

要求定義のツール類が俯瞰的にとりあげられ、受託開発をされる初学者にはおすすめの一冊です。

 

要求開発と要求管理

 

難易度:★★★ 網羅性:★★☆ 中級者は必読

要求開発と要求管理

日経BP社、235ページ, 2006/12/9
カール・E. ウィーガーズ  (著), 宗 雅彦 (監修), Karl E. Wiegers (原著), 田沢 恵 (翻訳), 溝口 真理子 (翻訳)

 

初学者向けの2冊で全体像を把握できたら、カール・ウィーガーズの著書をもう一冊読んでみましょう。こちらは、前著「ソフトウェア要求」を補完する内容となっています。「ソフトウェア要求」との相互参照番号が記載されています。なお、こちらの本は版を重ねていないので、やや内容が古いです。

当書籍では、要求定義のプロセス、とくに対話や書き方のアプローチに焦点が当てられています。

要求定義を学習する上で、前著と合わせて必読の一冊です。

 

要求仕様の探検学

 

難易度:★★☆ 網羅性:★★☆ 古典的名著

要求仕様の探検学

要求仕様の探検学 設計に先立つ品質の作り込み

要求仕様の探検学―設計に先立つ品質の作り込み

共立出版, 332ページ, 1993/8/1
D.C. ゴーズ (著), G.M. ワインバーグ (著), Donald C. Gause (著), Gerald M. Weinberg (著), ヤナ川 志津子 (著)

 

次にワインバーグ本に挑戦したいところです。ソフトウェア開発分野において複数の名著を出版している、ジェラルド・ワインバーグ氏による要求仕様の探求学です。

発見には価値がない。発見すること(探求(探検)すること)がすべてだ

という言葉にあるとおり、要件定義プロセス(本書では要求と要件は同義)における、人間的心理面に焦点を当て、要件を定義するプロセスそのものに焦点を当てて書かれた本です。

ワインバーグらしく、ユーモアに溢れた事例をまじえながら、要件定義プロセスを学習できます。

 

成功する要求仕様 失敗する要求仕様

 

難易度:★★☆ 網羅性:★☆☆ 文書化に焦点

成功する要求仕様 失敗する要求仕様

日経BP社, 288ページ, 2006/11/2
アラン・M・デービス (著), 萩本 順三 (監修), 安井 昌男(監修), 高嶋 優子(翻訳)

 

要求を仕様化する(=文書化する)ことについて焦点をあてて記載された一冊。文書化の手法はもちろんですが、要求のトリアージについてもかなり深く記載されています。

どのようにして要求をリリースに取り込むのか、その基準を探している人にはおすすめです。

3人乗りのシーソーにたとえて、要求とコストとスケジュールのそれぞれがバランスを取ることを基本のトリアージとしています。

また、トリアージの手法として100ドルテストや、イエス・ノー投票、5段階プライオリティ方式など、実際の要求定義の現場で活用できそうなツールが、デメリットも含めて紹介されています。

 

演習で身につく要件定義の実践テクニック

 

難易度:★☆☆ 網羅性:★★☆ ITコンサル向け

演習で身につく要件定義の実践テクニック

日経BP社, 160ページ, 2017/11/17
水田 哲郎 (著)
Kindle版あり

 

タイトルにあるとおり、事例をベースに要件定義のテクニックを学べる一冊を紹介します。

ひとつめの事例は基幹システムの再構築です。本事例における要件定義には、方針策定やAsIs業務フローの整理、問題抽出および分析、解決策の決定、そしてToBeシステム要件の整理が含まれます。これらのプロセスはITコンサルタント寄りの学習者にとって有益な内容です。それぞれのステップの解説およびツール類の紹介は厚めにされています。

また、要件定義に必要なコミュニケーションスキルの紹介については、ユーザーからのヒアリングに関するクレームを事例にあげ、質問の仕方や聞き方のテクニックが紹介されます。

これからBPRや基幹システム刷新のコンサルティングをされる方におすすめです。

 

要求を仕様化する技術 表現する技術

 

難易度:★☆☆ 網羅性:★☆☆ 要求の書き方に課題感のある方へ

[改訂第2版] [入門+実践]要求を仕様化する技術・表現する技術 -仕様が書けていますか?

技術評論社, 384ページ, 改訂第2版 (2010/5/1)
清水 吉男 (著)
Kindle版あり

 

要求の仕様化に焦点が当てられた一冊です。要求定義でよく起きる問題点の解説のほか、要求仕様の書き方について、言葉の選び方や階層化、ナンバリング、Excelへの書き起こし方など詳しく書かれています。

要求仕様の書き方に課題感のある方へおすすめの一冊です。

 

構造化分析とシステム仕様

 

難易度:★★☆ 網羅性:★☆☆

構造化分析とシステム仕様<新装版>


※2019/3/1時点 販売停止
日経BP社, 397ページ, 1994/9/20
トム デマルコ (著), Tom Demarco (原著), 高梨 智弘 (翻訳), 黒田 順一郎 (翻訳)

 

「ピープルウェア」や「熊とワルツを」などの名著を残している、トム・デマルコによる要求に関する書籍です。

本書では、構造化分析とは、

データフロー・ダイアグラム(DFD)やディシジョン・ツリーなどのツール群を活用して要求仕様書を作成することをいう

とあります。

発刊が1994年(25年前)で古くなってはいますが、古典的名著として紹介しました。

残念ながら、執筆時点ではAmazonで新刊の販売が行われていないようです。

 

手戻りなしの要件定義実践マニュアル

 

難易度:★☆☆ 網羅性:★☆☆

手戻りなしの要件定義実践マニュアル 増補改訂版

日経BP社,208ページ, 増補改訂版 (2014/4/18)
水田 哲郎 (著)
Kindle版あり

 

本書は「演習で身につく要件定義の実践テクニック」と同じく、水田 哲郎さんによる作品です。出版社も同じですので、基本的な要件定義に対する考え方は同じで、方針策定やAsIs業務フローの整理、問題抽出および分析、解決策の決定、そしてToBeシステム要件の整理が含まれます。

日立製作所ご出身の水田さんだから、でしょうか。内容的には大型の開発案件が想定されています。顧客管理および商談管理システムを事例にとりあげ、業務分析および業務設計の進め方や委託側とのコミュニケーションのとりかた、とくにヒアリングについて相槌の打ち方含め丁寧に説明がなされています。

既存システムの改善要望という、頻繁に起きるケースについても触れられています。

 

要求定義のチェックポイント427

 

難易度:★☆☆ 網羅性:★★☆

要求定義のチェックポイント427

翔泳社, 293ページ, 2004/10/21
本園 明史 (著)

 

本書のタイトルに「要求定義」とあるとおり、顧客からの要求を獲得することについて書かれた一冊です。そして、要求獲得のフローとして、

  1. 要求の創造
  2. ヒアリングの準備
  3. 獲得した要求の整理
  4. 要求のレビュー
  5. 開発可否の判断
  6. 1.に戻る

と定義されています。

本書は比較的大きな開発案件で、委託側と受託側が明確に分かれ、受託側が委託側に適切にヒアリングをして要求を獲得することに焦点が当てられています。

大手システム開発会社に入社されて、要件定義を任された方にはおすすめの一冊です。

 

システム設計のセオリー

 

システム設計のセオリー --ユーザー要求を正しく実装へつなぐ

リックテレコム, 428ページ, 2016/2/26
赤 俊哉 (著)
Kindle版あり

 

要求定義および要件定義よりも広い技術領域を学びたい方に読んでいただきたい一冊です。

要件定義(論理)をL1とし、基本設計(論理)をL2、基本設計(物理)をP1、詳細設計(物理)をP2と4フェイズにわたって設計理論が記載されています。

成果物はなるべく少なく書き、しかし品質を上げるといった設計のアプローチが紹介されています。

なお、基幹業務システムもしくは情報系システムを想定されているので、社内の情報システム部門もしくはITコンサルタント向けです。

 

はじめての上流工程をやり抜くための本

 

はじめての上流工程をやり抜くための本~システム化企画から要件定義、基本設計まで (エンジニア道場)

翔泳社, 278ページ, 2008/3/4
三輪 一郎 (著)

 

ユースケース駆動開発実践ガイド

 

ユースケース駆動開発実践ガイド (OOP Foundations)

翔泳社, 512ページ,  2007/10/17
ダグ・ローゼンバーグ (著), Doug Rosenberg (著), 三河 淳一 (著), 船木 健児 (著), 佐藤 竜一 (翻訳)
Kindle版あり

 

かんたんUML入門

 

かんたん UML入門 [改訂2版] (プログラミングの教科書)

技術評論社,496ページ, 改訂2版 (2017/7/1)
竹政 昭利 (著), 林田 幸司 (著), 大西 洋平 (著), 三村 次朗 (著), 藤本 陽啓 (著), 伊藤 宏幸 (著)
Kindle版あり

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました